第62回染色補正技術競技会
この技術競技会は昭和29年7月から始まり、当初は組合で指定された文様を抜染剤で抜き、その仕上がりを競うものでしたが、後年「自由画」作品が認められ絵画的に高度なものに発展してきました。「紋消し」や「疋田小紋直し」が新しい課題として加わり現在に至っています。
今年度は、規定と自由画、紋消しの三課題で行われ、各課題の入賞作品を公開します。自由画は参加作品を全て公開します。
規定抜染
染色補正の技法の一つ 染色された生地を白く抜く「抜染法」を用いて無地染めされた生地に決められた図柄「おぼろ蔦」を脱色する課題です。
脱色したところはより白く 地色と白抜きの境目をはっきりと抜く技術が要求されます。
入賞者
自由画
染色された生地を白く抜く「抜染法」を用い 無地染めされた生地をキャンパスに見立て 酸化剤や還元剤等の様々な薬品を 濃度や加熱温度・その時間を調整することにより 白抜きや元の色を変化させることにより あたかも絵を描いたように見せる課題です。
入賞者
その他
紋消し
一寸に染め抜かれた「丸に山桜」の丸を元の地色と同じように復元する課題です
色を合わせること 丸の外側に色がはみ出さないこと 生地の芯まで色を入れることなど 染料を用いて元の地色に修正するという染色補正の技術が要求されます。